「あはははっ、まいったねー♪」
布団の上に仰向けに横たわってナツミが笑う。
4人で始めた枕投げは、、当然と言うべきか白熱を帯び、
煩い!と怒鳴り込んで来たガゼルと、それにわざとらしい悲鳴(?)を上げたナツミの声に
召喚されたリプレの雷の一撃で終わりを告げる。
十数分に及ぶお説教と正座の後、上記のナツミの一声に至る。
「もう、ナツミが調子に乗るからですよ!」
「あはは。いいって、いいって。あたしたちも楽しかったし。ね?」
「そうですよ、あたしも凄く楽しかったです」
「そうだねー、でもまた続きをやったら怒られるだろうし。何しよっか…」
んー、と頬に手を当て、暫しなにやら考えていたナツミは、ニカッと笑った。
「そういやさ、トリスはネスティとどうなってんの?」
「へっ!?」
ナツミの向かい側に、頭をつき合わせるようにして寝転がっていたトリスが慌てて身を起こす。
「な、なに言ってんのよ、ナツミ!?」
「おお、動揺してる、動揺してる♪」
「そう言えば、そうですよねー。あたしも気になります」
「アメルまで!?」
少し顔を赤らめて、むぅ、と頬を膨らませていたトリスは、
急に悪戯顔になると、傍らのアメルを指差した。
「そういうアメルこそ、ロッカとかリューグとかはどうなのよ!?」
「え…っ?ロッカもリューグもあたしの大切な弟ですよ?」
「「…ああ、そう…」」
『弟』と一瞬たりとも迷う事無く言い切ったアメルに、トリスとナツミはがっかりと肩を落として
溜息を吐くが、解っていないアメルはうつ伏せで掌に顎を乗せた形で脱力する二人を
不思議そうに見下ろすだけ。
「そういうナツミさんこそ…此処にはガゼルさんやレイドさんや…
ステキな方がいっぱいいらっしゃるじゃないですか」
「あたし!?あたしはほらさ…」
アメルからそんな展開を突きつけられると思ってもいなかったナツミは、一瞬目を瞬かせ、
それから、傍らのクラレットの肩を抱き寄せる。
「あたしは、クラレット一筋だし?」
「な…ナツミっ!?冗談は…っ?」
思わず跳ね起きようとするが、しっかりと抱きしめられて動けない。
「もう、冗談じゃないって、いっつも言ってるじゃん」
「…………」
何も言えなくなって力を抜いたクラレットを穏やかに見つめながら、今度は此処には居ない二人の事を口にしてみた。
「あたしとしては、リプレとガゼルなんか面白いと思うんだけど…?」
「あ、そう!あたしもそれ、聴きたいなぁ」
夜を徹しての女の子達の話はまだまだ終わりそうもなく…
女の子強化合宿でAさんに書かせて頂いたブツです。
一応、Hさんの「枕投げ」のあとの話で、連作の形になっています。
「パジャマパーティ」と言えば、コイバナ、のような気もしますが、
この4人には随分当て嵌まりませんで、書きながらがっかりした覚えが(苦笑)
あと、これを書いたのが午前4時とか5時で、かなり意識が朦朧とした状態で。
言い訳がましいですが、書かせて頂いたものより、他の2作には無いほどの
加筆修正を大幅に加えさせて貰いました。
(もっと長くなりそうな気がするのはヒミツです)
20040814→20040818UP
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