２話 クラレ：本当にもうしわけありません。 　　　　 私のわがままで、貴方にご迷惑をかけてしまって… ハヤト：ううん、別にたいしたことはしてないさ 　　　　 ここの人たちは、みんな優しいからね クラレ：…そうですね 　　　　 正直言って、本当に私が迎えてもらえるとは思ってませんでした 　　　　 私は召喚師の一員ですもの… 　　　　 憎まれても仕方がないって思っていたんです… ハヤト：…憎んだってさ、どうにもなるもんじゃないだろ？ 　　　　 それに君は、俺の前に名乗り出てきてくれたじゃないか 　　　　 黙って逃げたっていいのに、自分から俺の前に出てきてくれた 　　　　　だから、俺は君を信じようと思ってる 　　　　　みんなもきっと同じさ クラレ：…はい −まずは俺が、あの子を信じないとな…全てはそれからだ− ３話 クラレ：はあ… ハヤト：どうしたの、ため息なんかついて クラレ：貴方に呆れてるんですっ！もうっ… ハヤト：…ゴメン クラレ：貴方に万が一のことがあったら、私が困るってわかってますか？ 　　　　　本当に、お願いですから心配させないでくださいね −あーあ…叱られちまったよ− ４話 ハヤト：ジンガの使う【ストラ】は、召喚術とは違う力なのか？ クラレ：ええ、違いますよ 　　　　　呪文のかわりに呼吸を使うし、サモナイト石も必要ないですし 　　　　　精神集中が必要なのが同じぐらいですね ハヤト：へえ… クラレ：【ストラ】は男性よりも女性が使うほうが強い効果を発揮するんです 　　　　　訓練次第では、ひどいケガですら一瞬で治してしまうそうですよ ハヤト：…すごいんだなあ −【ストラ】って便利なんだなぁ…− ５話 ハヤト：うーん、今日は大変な一日だったな クラレ：「今日も」ですよね？ 　　　　　貴方の側で暮らすようになってから、平穏に終わった日なんかないんですもの ハヤト：ええっ！？ クラレ：ひょっとして…騒ぎの元凶だって自覚してないんですか？ ハヤト：…俺のせい？ クラレ：違うんですか？ ハヤト：…… クラレ：ふふっ、冗談ですよ 　　　　　少なくとも私は、自分がこんな日々を過ごせているのが、楽しいと思っているんですよ −初めてだよな…あんなふうに笑ったの− ６話 クラレ：カノンの中に流れているのは、シルターンという世界の、鬼神の血ですね… ハヤト：シルターン？ クラレ：召喚術で開かれる４つの世界のひとつです 　　　　　そこに住む鬼神たちはきょうじんな肉体と破壊の力をもっています ハヤト：ああ、だからカノンは怪力を発揮したのか クラレ：はぐれになった鬼神がカノンの父親らしいのですが 　　　　　召喚師として、改めて考えさせられてしまいました ハヤト：…そうだな −召喚術を使う者としての責任、か…− ７話 クラレ：まだ、さっきのことを考えているんですね？ ハヤト：クラレット？ クラレ：貴方は頑張りました 　　　　　何もしないで、彼らを見捨てたわけじゃない ハヤト：でも… クラレ：過ぎてしまったことを悔いたって、やり直すことはできません 　　　　　大切なのはこれから先ではないのですか？ ハヤト：…うん −わかってはいるんだよ　でも…− ８話 クラレ：どうやらモナティさんは、メイトルパにいるレビットみたいです ハヤト：？？？ クラレ：メイトルパというのは幻獣や亜人間の世界でレビットは、亜人間の一種なんですよ 　　　　　不思議な力がある以外は、人間と同じような暮らしをしているらしいですね ハヤト：じゃあ、モナティにも不思議な力が！？ クラレ：今のところはなんとも言えません 　　　　　メイトルパの召喚術は、私、あまり得意じゃないんです ハヤト：そっか… −モナティも不思議な力を持ってるのかな？− ９話 クラレ：ハヤトは私が説明する前から忍者について知っていたみたいですね ハヤト：俺の世界にも、昔は忍者がいたからね 　　　　　よくは、知らないけど クラレ：サプレス、シルターン、ロレイラル、そしてメイトルパ… 　　　　　貴方のいた世界はこの４つのうちのどれでもないみたいですね ハヤト：うん… クラレ：心配しないで下さい 　　　　　貴方がいた世界を見つけてきっと私が帰してさしあげますから ハヤト：うん、信じてるさ −俺のいた世界はどこにあるんだろう？− １０話 クラレ：自分の行おうとしていることの結果を、ラムダはきっと理解しています 　　　　　犠牲を生むことの罪の重さを、背負っていく決意をもっているのでしょう 　　　　　私は…すこしだけあの人のことがうらやましいのかもしれません ハヤト：え？ クラレ：全てを覚悟して決断できる勇気があったなら… ハヤト：クラレット？ クラレ：いえ…なんでもないんです 　　　　　…… −クラレットはどうしてあんなことを言ったんだろう？− １１話 ハヤト：バノッサの使ったのはやっぱり… クラレ：ええ、召喚術だと私は思います 　　　　　前に言ったとおり、知識とサモナイト石があれば、召喚術は誰にでも使えるんです ハヤト：だとしたら、バノッサはどうやってそれを手に入れたんだ? 　　　　　この街で召喚術が使えるのは俺と君、あとはマーン三兄弟ぐらいだっていうのに… クラレ：それはわかりませんが彼が強い力を手にしたことはたしかです 　　　　　気をつけてください 　　　　　彼は多分、貴方のことをまだ憎んでいます ハヤト：そんな… −あれは、本当に召喚術だったんだろうか？− １２話 クラレ：あの宝玉はサプレスの悪魔たちと誓約する力を持っているようです 　　　　　かなり強い力です 　　　　　サモナイト石も使わず固定化させてしまうのですから ハヤト：そんな物を、バノッサは手に入れてしまったのか クラレ：関わらないほうがいいと、私は思います ハヤト：え？ クラレ：あの黒装束たちとだけは、関わってはいけない気がするんです ハヤト：それは無理だよ　俺が望まなくたって、バノッサが… クラレ：わかってます！でも… ハヤト：クラレット？ クラレ：ダメなんです…絶対… −クラレットは何を恐れてるんだ？− １４話 ハヤト：信じられないよ 　　　　　俺の力がそんな大層なものだったなんて クラレ：私も驚いています 　　　　　貴方の力が誓約者に匹敵しているなんて… ハヤト：でも、変だよな　向こうにいた時には、別に普通だったのにさ 　　　　　俺の力だって言われても、なんかピンとこないよ クラレ：事故のせいなのかもしれませんね… ハヤト：あ、でもさ！今となってはこの力が必要になってるんだし 　　　　　結果的には良かったと思ってるよ、俺はさ クラレ：…… −俺がここに呼ばれたのはこのためだったのかもな…− Ｔｏｐ　　　Ｎｅｘｔ